「世界の盗塁王」の異名で
1970年代から80年代にかけて
大活躍した元プロ野球選手の
福本豊さんは。
国民栄誉賞の打診も受けたほどの
名選手でした。
今回は福本豊さんの現役時代や
現在の活躍ぶりを簡単にまとめ。
なぜ、国民栄誉賞を辞退したのか
などについても調べてみました。
目次
福本豊のプロフィールと現役時代
福本豊さんは1947年11月７日
生まれで。出身は大阪府です。
大鉄高校で甲子園出場を果たし、
社会人野球の松下電器に進むと。
持ち前の俊足ぶりを開花させ、
都市対抗野球大会などで活躍。
福本豊さんは169センチと野球選手
としては小柄なため。
多くのプロ球団はマークこそ
していたものの獲得には二の足を
踏んだようですが。
1968年のドラフトで阪急ブレーブス
から７位指名を受けると。
福本豊さんは大ブレークすることに
なります。
レギュラーに定着した1970年には
初の盗塁王を獲得。
そして、1982年までは13年連続の
盗塁王。
1983年にはルー・ブロックの
持っていた通算盗塁の世界記録を
抜く939盗塁を達成します。
プロ20年間の通算盗塁数は1065。
通算安打も2543と2000本を
超えていて、足ばかり注目される
福本豊さんですが本塁打数も208を
数えています。
1972年にはＭＶＰ、さらに
ベストナイン10回、
ゴールデングラブ賞では12回の
表彰歴があり。
2002年にはプロ野球で
大活躍した人物の功績を称える
野球殿堂入りも果たしました。
福本豊の引退理由は？言い間違いから？
福本豊さんは1988年シーズン
を最後に現役を引退しています。
そのシーズンの終盤、所属していた
阪急ブレーブスはオリックスへの
身売りが発表され、1989年から
新球団としてスタートを切ることに
なっており。
長年、阪急ブレーブスのエースとして
活躍した山田久志さんはその年限りで
現役引退を表明していました。
一方、40歳を過ぎていた福本豊さんは
「ボロボロになるまでやりたい
気持ちがあった」と
現役続行を希望していたそうです。
しかし、1988年10月23日、
阪急ブレーブスとして本拠地の
西宮球場での最終戦。
試合終了後に、当時の監督だった
上田利治さんがあいさつしたの
ですが。
「きょうを最後に去る山田、
そして残る福本」
と言う予定だったところを
「去る山田、そして福本」と
スピーチしてしまいます。
これを受けて福本豊さんは
「監督が言うのなら辞めます」
と、引退を決めてしました。
この件に関して、福本豊さんが
メディアに語っているところによると。
「チームも変わるし、訂正するのも
面倒だから、もうええわ」となったそうです。
ただ、上田利治監督は知将として
知られた人物。
新球団となったオリックスでも
上田利治さんは監督を続投している
わけですが。
引退した福本豊さんも打撃コーチ
として、上田利治さんを支える
ことになります。
新球団にはベテラン打者の
門田博光さんが南海から移籍して
きますが。
福本豊さんは、個性が強い
門田博光さんがリスペクトする
数少ない野球人。
「俺をコーチにして、カドやん
（門田博光さん）の相手を
させたかったちゃうかな」
その後の流れからも福本豊さんは
上田利治さんが単に言い間違ったとは
信じていないようで。
もしかすると上田利治さんが
スピーチした時点で、一連の流れは
決まっており。
上田利治さんが福本豊さんに引退を
決断させて指導者にしようと言い
間違いを装った可能性もありそうです。
インタビューした記者は上田利治さん
にも、取材しているようですが
「フク（福本豊さん）は
そう言っていましたか」
と言うだけで、その先はなかったとのこと。
上田利治さんは2017年に亡くなられて
いますので、この件に関する真相は
永遠に封じられてしまったことに
なります。
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福本豊は国民栄誉賞辞退？理由は？
福本豊さんは盗塁で世界記録を
達成していることは前述しました。
その快挙で国民栄誉賞の対象にも
なり、打診を受けたそうですが。
「立ちションベンもできん
ようになる」と福本豊さんは断って
しまいます。
福本豊さんの前にホームランで
世界記録をつくった巨人の
王貞治さんが国民栄誉賞を受賞
していますが。
後に福本豊さんが語ったところに
よると。
「ぼくには王さんのように野球人の
手本になれる自信がなかった。
野球で記録を作るだけでなく、
広く国民に敬愛されるような人物でない
といけないという、当時のぼくなりの
解釈があったんです」
そして、後悔も全くしていないそうで。
「麻雀はするし、タバコも吸うし、
悪いことばかりしてましたから。
受賞してたら、ああだこうだ言われたり
するでしょう。他の受賞者にも迷惑が
かかるから、やっぱりもらわんで
良かったです」
国民栄誉賞の称号をあっさり捨てて
しまうのは本当にもったいない気も
しますが。
「立ちションベンも～」
という言い回しからも肩書で人生が
窮屈になるのは福本豊さんの望む
ところではないのでしょう。
福本豊の現在は？
福本豊さんは現在も、解説者や
タレントとして活躍しています。
解説でも数々の伝説を残している
福本豊さん。
1992年に甲子園で行われた
阪神対大洋戦でのことですが。
両チームに得点が入らず、
スコアボードにゼロが並ぶと
「たこ焼きみたいや」
延長戦で阪神が１点を入れ
サヨナラ勝ちすると
「たこ焼きにつま楊枝ついた」
これは、ファンの間でも名言（？）
として知られています。
もちろん、元名選手で指導者実績も
あり普段の解説は的確ですが。
アナウンサーから
「今のプレーについて」と振られて。
「見てへんかった…」と答えた
こともあったり。
ユーモアとトボけも含んだコメントは
「居酒屋解説」と呼ばれるなど、
特に関西圏では人気のようです。
また、実業家としての顔も持ち、
兵庫県西宮市内で洋食の店
「アビヤント」を経営。
その真横にはプロデュースした
スポーツバーの「ジーラブ」があります。
盗塁王の福本豊さんは第２の人生も
真っすぐに走り続けているようですね。
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さいごに
福本豊さんの快速ぶりがいかに
すごかったを証明するエピソードが
サラブレッドとの競走です。
1983年４月30日の西宮球場。
近鉄戦の前に福本豊さんと
外国人選手のバンプ・ウィルスさんが
外野からバックネットまでの
60メートルを、馬と競走する
というもので。
阪急ブレーブスが黄金時代と呼ばれる
強さを誇っていた時期ですが。
同じ関西地区の人気球団、
阪神タイガースに比べると
観客動員には苦労しており。
ファンサービスのための仰天企画
だったようです。
福本豊さんは出場に難色を示した
そうですが。
当日は大勢の観客が集まり、
球団社長からも懇願されて断り切れ
なかったのだとか。
馬は５歳牝馬のジンクピアレス号。
ただ、馬がスタートに失敗して、
まともな競走とはならず、
１着バンプ、２着福本でフィニッシュ。
馬と対決、そして勝った？
福本豊さん。
試合で残した記録とともに、
こちらのエピソードも長く語られる
ことになりそうです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
